よみもの:なぜ今時9801キーボード?

 

そうですよね~。

訳わかりませんよね~。

 

私もそう思います。(ぉ

 

コンピュータと言われて思い浮かぶす型形や機種って、人それぞれだと思います。

iPDAだったり、ウルトラミニノートだったり、大きなフルタワーPCだったりします。

40代、50代のおっさん、おばさんになると、むき出しの基盤に電卓のようなボタンが1~F+αだけくっついていて、画面代わりに電卓のように数字の8の形に光るLEDが付いた「トレーニングキット」を想像したかもしれません。

きっと初期に長く触れた機種の影響が大きいかと思います。

 

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NEC TK-80 今のパソコンのご先祖様の形。

TK-80

これにケースが付いて、ご立派なキーボードとモニターが付いて・・・という感じに日本のコンピュータは発展していった・・・らしい。

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私の場合、最初のパソコンは1985年か6年にやってきたかと思います。小学校2年か3年の頃かと思います。

ある日突然、父親の部屋に、おっきなダンボールとともに「なんだかわからない真白い箱」が増えました。

赤い本がたくさんついてきて、宇宙語がたくさん書いてありました。

そして白い箱には[FM-77]左上にと書いてありました。

 

最初の日、白い箱は画面に線をたくさん書きました。

がっかりしました。

私にとって、マイコン(当時は「パソコン」「マイコン」の呼び名が混在していた。この機種は富士通Micro-77なので、マイコンだったのかと思います。)とは、店頭デモのようにイーアルカンフーが動く面白もの、電源を入れたら何もしなくてもエンタメを提供してくれるものだったのです。

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私のパソコンのイメージ

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この箱にはフロッピーディスクドライブが2つもついているのに、店頭よりもすごそうなのに・・・って思いました。

 

FM-77

fm-77

 

 

当時のわたしにとって、FM-77は「感熱紙を黒くするほど熱くなる白い箱」でした。

「テレビを上において動かすと暴走する白い箱」だったかもしれません。

なんともとっつきにくく、付き合いにくい気難しい白い箱でした。

 

しばらくたったある日、父親に呼ばれて部屋に行くと、なんということでしょう。

まるで友達の家で見たバトルシティーのようなゲームが動いていました

イメージしていたマイコンの姿がそこにありました。

必死に数字キーとスペースキーを連打しました。

機械語というもので作られたらしいそのゲームは、誰がどうやって作ったのかさっぱりわかりませんでしたが、とにかく動かす手順だけは習って遊びました。

 

またしばらくすると、今度はゴルフができるようになっていました。

今度は簡単で、フロッピーディスクを入れて電源を入れれば動く。

そういえば、前面にBOOT1,BOOT2,BASICと書いてある透明なプラスチックに保護されたボタンがあるが・・・ま、いっか?って感じ。

ほかにも白鳥座G-2(知り合いの子は「ハナチョウゲ」と呼んでいた、とか、オオカミと羊に見立てたこまを将棋盤のような上で動かすゲームがありました。ワープロすらおもちゃに思えました。先生の真似をしてテスト問題を作ったりしてましたね。

 

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白鳥座GⅡ

子供には激ムズでした。

ていうか、最初なにがなんだかわかりませんでした。

小学校高学年か中学校くらいになってなんとかできるようになった気がします

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f-15イーグル

これはよくやりました。

この勢いでPC-9801ではF-29リタリエイター Knights Of The Sky ガンシップ2000 AIR COMBATとこなし、そのままACE COMBATシリーズに行った一連の流れに乗ります。。。

ロールという概念がわからなかったので、最初はヨーイングだけでなんとかしてました。

描画も目に見えるような速度なんですよ。1秒に1回くらいで、線が書かれるのが目に見える、

よくやったもんです。

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バグチャル

これも子供にはむつかしかった。

でも、羊を使うと、時々勝てた。

たしか、羊で虎を行動不能にすると羊の勝ち、虎で羊を何匹か飛び越す(食べる)と虎の勝ちだったと思います。

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キノコ狩り

これもよくやった

キノコをひたすら刈るゲーム。

確か一定数だか点数だかで面が変わる。

ただし!!キノコが育ちすぎるとお化けキノコになります。

で、追っかけられます。

始末する方法は、お化けになる前に収穫するか、お化けになった後にほかのキノコやお化けにぶつけること。

複数キノコがお化けになると、マジヤバイです。

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ミルキーキャット&キャンディーウェイ

列を縦方向に動かしてランダムに動く猫ちんを誘導してケーキを食べ散らかすゲーム。

結構できるものです

ただし、時間がかかります。

ええ、半日とかやりっぱなしになります。

動きがランダムなので。。。

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こっちがミルキーキャット。とりあえずミルクをけったり、けりつぶしたり、ミルクでネズミを圧死させたり数字ミルクを4つ並べて点数ゲットしたり、ミルクをクッキングマシン(右側の穴)に放り込んでパフェ作って食べたり、いろいろやってるとそのうちクリアーします。

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マッピー

ファミコン版に比べて大人びているグラフィックです。

でも、マッピーです。ルールは一緒です。

音楽も一緒です

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ワールド・ゴルフ

ファミコンのゴルフのように、タイミングをみてボールを打つゲームです。

タイミングを外すとミスショットします。

ケンシロウという名前でやってました。たしか。

21アンダーとか23アンダーとかで回ってました

場外の車に向けて打ち込んでみたりもしました。(何も起こりません。ただのOBです)

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タンク507

見つけました!!これです!

上で書いたバトルシティー的なゲーム!

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しかし、所詮は「なんだかよくわからない箱」で、友人の持っているファミコンに優る魅力はなかった。

親に「作ればなんでもできる箱」だとは聞いていたのですが、分かりやすい存在感と魅力を持ったファミコンには勝てなかったんですね。

 

しばらくして、友人の一人(社長の息子なんですが…)が 「PC-8801MkⅡ」というものを自慢してきました。まだこっちのほうが付き合いやすい印象がありました。ヴォルガードというゲームがお気に入りでした。

 

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↓たぶん、マクロスに影響を受けたのだろうと思われるこのゲーム。

フロッピーからの読み込みでこの遅さ。

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パソコンが家にある、という自慢はしましたが、何ができるのかさっぱりわからず、どうやら「すごい」らしい、そして、うちに富士通は、教育、研究機関を中心に幅を効かせているものらしい、NECは企業に強いらしいということしかわかりませんでした。

 

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月日は流れて、たぶん高校生のある日、FM-77はディスクドライブの番号が入れ替わっていました。

「壊れてしまったので入れ替えた」そうです。

そうしてすぐに新しい箱が来ました。

やはり、箱には 名前が書いてありました。

「PC-9801BX」

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この名前には見覚えがありました。

先の社長の息子の家には、息子専用のパソコンが買われ、「PC-9801FA」と書いてあり、ファミコンをかしてくれていた友人の家には「PC-9821(modelS1)」というものがありました。

 

これらに比べて、うちのパソコンは速いらしい、でも、音が出ないらしい。

音は近くの中古屋で拡張ボードを買い足せば鳴る様になるらしい。

早速、中古で数百円のボードを買い足してゲームをしました。

 

ちなみにですねー、PC-9801で好きなゲームは以下かな。

CALⅡ、DALK(アリスソフト)、恋姫、Knights of the Sky、GUNSHIP2000

いきなり前3つが18禁なのは・・・しょうがないじゃん。。。

必要性有無よりとにかくゲーム内にエロ画像を押し込むのが旬な時期だったんだもん、たぶん。

 

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CALⅡ

FDがどっかにいってしまってプレイできない。。。悲しす。

まとめてくれてる人がいるので、そちらで。

DALK

チョルラさんが好きぃ~~

恋姫

那水さんだよね、うん。

 

・・・もういいですよね。また今度で。

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そして大学生。

大学に入ったときに、「国立だったら差額分でパソコンの買ってあげる」ってことで、買ってくれました。PC-486NAVX2。500MBのハードディスクもセットで。

pc-486navx

 

先のBXよりさらに速いパソコンです。

ディスプレーとキーボードが普段からノートパソコンでは使いにくいので、CRTと9801用のキーボードを中古で手に入れました。

 

プログラムができる後輩ができ、はじめて自分が作ってみたいものを作ってみました。

「常駐パレット付、壁紙機能付き、裏表画面切り替え機能付きの小型MAGローダー」SIGMA.COM

分からなくなるとすぐ後輩を頼り、「なんで動かんかわからん!!」とデバッグを任せつつ、とにかく1から全部作ってみました。

 

MIDI音源を買い、「打ち込みなんて誰でもできる、作曲できるやつこそすげぇんだ」を証明するためだけに曲の打ち込みもやりました。

アニメーションスクリプト言語「MASL」でアニメーションも作りました。

マルチゲームスクリプタでRPGっぽいものも作りました。(未完成)

FM音源+SSGでゲーム音楽も打ち込みました。

HDDのセクタにオイタして、ひどい目にもあいました。

 

そして、研究室では、拡張バス経由でDAコンバータからデータを取得するプログラムをいじっていました(基本的には先輩の誰かが作ってあった)

 

たぶん、ここに来て初めて「パソコンの使い方」に触れた気がしました。

PC486NAVX2以降、はんだあてて120MHz駆動したPC-9801BX3、そして160MHzPCIバス2本まで強化されたPC9821Xa7e(これは今でも動く。以下、実個体)

変換 ~ DSC_1793

最初にあの「白い箱」に出合ってからすでに十数年がたっていました。

 

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私は呑み込みが遅いほうなので、習ってからずいぶん経って「しみじみと」「理解」できることが多いのです。

思えば、PC-9801シリーズこそが、、十数年前のFM-77との出会いからずっと理解できなかった「作れば何でもできる箱」の意味をしみじみさせてくれたのかと思います。

事務机の引き出しを半分出して、そこに引っ掛けて使っていたため、使い古された9801のキーボードはベースの金属板が反ってしまい、真っ黄色になるまで使いました。

 

そして、時代はWindows互換マシンになり、高速漢字描画可能なテキストVRAM、EGCによるビデオVRAMの高描画がアドバンテージにならない時代となり、最大の利点を失った9801は時代から消えていきました。

しかし、私の頭のマイコンの基準は、9801仕様+80486であり、今でも「9801とは何が違うか」と考えてしまいます。(PICやMBEDですらそうでした)

 

また、インターフェイスも同じで、自分にあうPS/2キーボードを探し続けて10年、結局見つからないんです。

最初は使いにくいのはスペースが狭いせいだと思いました。ですので、101キーボードに取り換えました。

でも、キーボードを打っていて面倒くさくなるんです。

 

 

数か月前のこと、ふと昔のゲームを思い出して9801をうごかしたんです。

先ほどのPC-9821Xa7eです。

そしたら、すごくキーボードが打ちやすいんですよ。

すこーん、すこーん、って指がキーに入っていくんです。

ちょっとずれても、スコーンって入っていく。

半端な力でもスコーンって入っていく。

 

 

・・・ここまで来て、はっと気が付きました。

 

 

もともと、私の左手のホームポジションは、小指でCTRLの位置なんですね。しかも9801の配列で。(106で言うと、CapsLockの左半分かと思います。。。)

で、自然に手を置くと、人差し指は「F」ではなく「E」か「D」になるわけです

 

一方、右手は、やはり小指でリターンキーと↑キーの間(106で言うエンターキーの右下の縁あたり。9801では、矢印の↑キーがリターンキーの下半分真横にある。)。

人差し指の位置は「J」ではなく「K」か「L」。106キーボードでは少し移動してエンターキー真上になるものの・・・人差し指は変わらないよね。

 

DSC_1796 (2)

※緑の丸あたりがホームポジション(小指)、赤い丸あたりにほかの指がおかれる。

 

なぜなら!!!

 

「9801の日本語入力起動がCTRL(CapsLockの左半分)+XFAR(変換の位置)だから」

あと、

「文字打っている最中のカーソルキーは小指と薬指で押すから。」

 

細かい話は9801のキー配置を参照してもらえると納得すると思います。

あこれらのキーが自分なりに押しやすい場所に居ついたんですね、きっと

・・・この段階で自己流の匂いぷんぷんなのですが。。。

 

 

こうなると、右手大活躍です。

当然、飛距離が長くなるので、力を入れてられない。遅くなる。

キーは軽く当てて帰っていく感じ。

 

考えてみれば、これでメンブレンタイプのコクコクしたキーボードが合うわけないんですよ。ノートならまだしも、ストロークの大きいキーボードだと手首が痛くなるんです。

HHKあたりのコクコクしたクリック感のあるスイッチもダメ。

クリック感がまったくなくて、プリロードが少しあってばね特性がリニアで比較的反応が早いキーボードがいいんです。

 

 

 

・・・本当かなぁ、、、

技術者たるものデータで語れ!

大嘘言っているかもしれん!

というわけでインターネットで調べてみました。

(自分で取るすべがないので、都合良くデータがあっただけですが)

 

http://www5f.biglobe.ne.jp/~silencium/keyboard/

 

すげぇ、こんなもん調べてる人がいるんだ。

しかも、結構嗜好が合いそうな人。

 

 

たぶん、近いのが、いわゆる赤軸あたりかと思いますが、これは予想。

赤軸の情報がいまいちなのですが・・・30g-60gのリニアってことで。。。

http://athana.sakura.ne.jp/program/2012/04/22/%E8%B5%A4%E8%BB%B8%E3%81%AE%E5%B0%8F%E6%B0%97%E5%91%B3%E3%82%88%E3%81%95/

> http://www.pasonisan.com/pc-i-o/review-owl-kb109bm.html

※ZFって、車のミッションだけじゃなくて、、こんなものも作ってたのか・・・

 

 

こうなると赤軸の気に入ったキーボードを探すか9801のキーボードを使えるようにするかですが、だったら9801そのものが使えたほうがいいっていう結論になるのですね。

 

 

 

そこで、今回の企画が出ました。

 

①売ってないかな

正直、買うのが一番早い。

探してみると、過去にそういう製品があった痕跡はあった。

http://www.tsp.ne.jp/~sawada/mago/index.html

http://www.object.co.jp/nnn/kcv/

でも、もう売ってないみたい。

連絡とってみたけど、ダメみたい。

そうなると、作るしかないね。

 

②まずは、コピー。

とはいっても、一から何もわからずに作るなんてむつかしすぎだよっ!!

だから、これをコピーしちゃう!!

http://www.tsp.ne.jp/~sawada/mago/c_gka98at.htm

PICライターなら家にもあるし、16F84Aなら今でも売ってるし!

詳細は⇒こちら

<関連記事>

歌恋の日記①

歌恋の日記②

③それを参考に作る!

でも、いろいろキーカスタムと化しようとしたら、プログラムスペースが

結構いっぱい。

しかも、USBにするにはUSB変換器が必要。相性もうるさいし。。。

そんなこんなで、今はやりのmbedで、作ってみる!!

って、思ってるだけだけどね。

いつつになるかなー。

 

※ところで、キーボードの荷重のページの筆者、9801キーボードでも★4つなんですよ。筆者が気に入ったキーボードって何かっていうと、以下でした。

「幸せな軽さ。」・・・むしろ「!」。。。ヤバイっス、気になるッス。

http://www5f.biglobe.ne.jp/~silencium/keyboard/html/fujitsu.html

たぶん、FM-77とFM77AVは似ているかと思うのですが、覚えてないんですよね、正直。

 

●参考ページ

コネクター配ピン

PC-9801キーボードの種類。

PC-9801>USB変換機の例