●軽いLinux Antix 22のインストール(使ってみた)
2024年にもなって2009年のUMPCであるVAIO Pを普段使いするため、Antix22をインストールしました。
なぜWindowsをあきらめたか
・VAIOーPが使いやすい。そのうえで、XPはVAIO Pでも動くがサポート終了、後継は軒並み実用できないほど遅い。
※正直、今日日Web閲覧に耐えうるIE/Edgeも入らないし、人目もあるし、XPはさすがに無理かなと。
なぜAntiXを選んだか?
・「とにかく軽い」「32bit開発終了していない(もうちょい継続してくれそう)」「Windows操作感に似ている」から
※Systemdは使っていてもいなくても正直どうでもよい。debian LXDEよりも動作(起動時間)が早かったから入れた。
キャッツコピーは「その古いPCを捨てないで」。
私からするとね、よくわからんこと言っている人が多いんですが・・・ AntiXは癖が強いデストリビューションと言いつつ、だ、 同じ口でWindowsからの移行jはMX-Linuxがいいと思う、とか言っている人がいるんだが・・・ どー見ても機能的にはほぼ同じで、見たくれでWindowsにどちらがまだ近いか、と言ったらAntiXだろ、とか思うんですが、あれはなんなのかな? ほんとよくわからん。 たぶん、Ubuntuあたりをベースにして言っているんだろうけど、正直Ubuntuを基準にしている時点で素人向けではない。 Ubuntuが使えるのであれば、その人は「(Linuxに対して操作に悩んで全く使えないほどの)素人ではない」からね。 そういうレベルで悩む大多数の「素人」は、まずWindowsが基準なんですよ。 ubuntuに似ているとかsystemdを使っていないとか「素人」にはどうでもいいから!等しく「よくわからん」ことだから。 一回は相手の立場に立ってみることは大事です。
で、とりあえずこれ見ればVAIOにAntiX 22を入れて、使っていて困らん程度セットアップできるメモです。
●インストール時に入れるもの
まずお決まり。
Debian系のネットからいろんなソフトをお取り寄せする仕組みのデータベース最新化とソフトの最新化。
「リポジトリを最新化する」という行為と、「各パッケージのアップデート」です。
sudo apt-get update
sudo apt-get upgrade
少し詳しい方だと「dist-upgradeは?」って思うかもしれませんが、それは結構基幹のOS部分まで入れ替えちゃうので、ちょっと安心できないのでバックアップとっておちついてやりましょう。
続けてお決まりソフトのインストール。自分はdebian系の身しか扱わないので毎回入れるものはほぼ決まっていて、とりあえず以下。
sudo apt-get install fcitx-mozc fdclone tightvncserver xrdp gddrescue parted gparted netcat cpufrequtils remmina chromium chromium-l10n terminator pcmanfm-qt libc6-dev build-essential i2c-tools git vlc blueman
sudo apt-get install remmina-plugin-rdp remmina-plugin-vnc
sudo apt-get install --install-recommends fcitx
sudo apt-get install wine winetricks
snapdは??・・・いや、AntiXってsystemdがないからさ、、、init.dだけだからさ、簡単にははいらんのでパス。
●ファイラーが気に入らん時
PCManFM-Qtあたりを入れるといい(上でインストールしちゃってるw)
●アプリのアイコン付きショートカットをデスクトップに貼る
以下からデスクトップにドラッグアンドドロップでコピー。
/usr/share/applications
●debファイルのインストール
debのあるフォルダーで
apt-get install ./hogehoge.deb
ここでは、以下2つはdebからインストール
sudo apt-get install ./ipscan_3.6.2_i386.deb
sudo apt-get install ./code_1.35.1-1560349847_i386.deb
●debファイルからインストールしておくとよいもの
ipscan・・・つながっているローカルネットワークにいるマシンを検索する。
code・・・ご存じVScode
ともに32ビット版は古いのしかないのでご注意
●make installでstdio.hがないといわれる時
以下でライブラリをインストールしてしまえ。
apt-get install libc6-dev build-essential i2c-tools
●VAIP-PをLinuxでクロックアップさせるツール
もう少しいうと、対応しているPLLに対してクロックを指示するツール。なので、対応していればVAIO-P以外も使える
ソフトウエア上からクロックアップする方策(https://lfsb.sourceforge.net/)
以下からlfsbをダウンロード
https://github.com/DavidBel86/lfsb
「code」からdownload zipでいいんじゃね?
で、インストールするlinuxのhomeのどこかで解凍してフォルダ内に入って
sudo make install
i2cを有効化するために/etc/modulesに
i2c_dev
を追加し、再起動する。
sudo lfsb ics9ums9610bl -y 175
みたいな書式で変更できます。
cpufreqとかだと周波数表記変わってないですが、確実に早くなって確実にCPU温度上がっているので、クロックアップしているのは間違いなさそう。
VGN-P50(もともと133*10MHz)なら175くらいまで行けたし(コアクロックは10倍)
VGN-P90(もともと133*14MHz)だと150くらいで危なかったので145くらいにしてる(コアクロックは14倍)
●i2c_dev(i2c-dev)がないとか言われたとき(https://www.ddcutil.com/kernel_module/)
grep i2c-dev.ko /lib/modules/uname -r
/modules.builtin
で、ヒットするか確かめる
/etc/modules-load.d/*.conf
に、
i2c_dev
を追加する
なぜこんなことになるか・・・たぶん、PCの内部でPLLに対してi2cで接続しているからI2Cドライバを入れるとPLLと通信できるようになるという仕組みかと。
●OS起動時にソフトウエアを動かす
/etc/init.d/rc.local
のケツに、コマンド記述してしまえ(ほんとは行儀悪い。でも個人ユースでやって何が悪い?)
sudo lfsb ics9ums9610bl -y 175
●Antixのシステムモニター(右側に表示される透明なやつ)の文字化け解消
メニュー>コントロールセンター>システムモニターの編集
26行目辺り
ftfont Sans:size=10
#xftfont DejaVu Sans:bold:size=9
100行目辺り
${alignc}antiX
${alignc}${color8}${font Sans:size=12}${time %F(%a)} ${font} ${color}
#${alignc}${time %a %d %b}
●タスクバーのCPUのグラフに現在温度を追加
おおよそ80度でおそらく強制クロックダウンするらしいので、それにかからん程度でクロックアップするため
メニュー>設定>設定>A…L…>CPUStatusShowAcpiTempInGraph
そのあと
メニュー>設定>設定>修正内容の保存
を忘れずに。
●日本語入力設定
メニュ>コントロールセンタ>セッション>ユーザーのデスクトップセッション
(開くのにちょいと時間がかかります)
これも、どこかのhpに書いてあったやり方です
①「stearup」タブの末尾に以下追加
fcitx-autostart &
「&(アンパーサンド)」は、平行処理を許可するという意味らしい。もしこのプロセスで止まっても他のプロセスは進むので、起動不良に陥らない
そのかわり、実行順序は保証されなくなるね。
②「desktop-session.conf」タブの末尾に以下を追記
#set fcitx
export GTK_IM_MODULE=fcitx
export QT_IM_MODULE=fcitx
export XMODIFIERS=@im=fcitx
export DefaultIMModule=fcitx
●Windowsとデュアルブート時、時刻がずれる問題の解消
LinuxではデフォールトだとPC内の時間設定をUTCで行うとのこと。(表示は現地時間に戻す。)
一方WindowsはPC内の内部時間を現地時間にするとのこと。
これだとWinとLinuxで8時間ずれるので、Windows方式に統一しておく方法。
通常はインストール時に設定できるので現地時間を選んでおけばいいですが、忘れた場合の再設定方法
sudo hwclock -D --systohc --localtime
Windowsは時刻を取得後、PCの時計をローカル時間で設定する。
Linuxは標準ではUTC(世界標準時・グリニッジ標準時)で設定し、表示時にローカル時間に換算する。
これを「ローカル時間」に統一する。
●誤家庭内サーバの共有フォルダを自動マウントする
●wineでWindowsアプリを動かす
フォントの準備は以下でできるらしい。むっちゃ時間がかかる。
winetricks allfonts fakejapanese
winwcfg
①画面タブの設定で画面サイズを設定しておく。1024*768とかにしておいた方が使い勝手がいいように思える
②アプリごとのエミュレーションするWindowsバージョンを設定する
起動方法は以下の通り
sudo wine ./.wine/drive_c/Program Files/****/****.exe
※着眼点1
上のとおりwineはホームフォルダに”.wine/drive_c/”ディレクトリを作って、その下を仮想的にwindowsのCドライブだと思って操作するようです
他ディレクトリにあるインストーラなどを動かした場合も、上述フォルダをCドライブと扱ってインストールします
※着眼点2
上述のとおり.wineというのはドットで始まっていることからわかる通り「隠しファイル/フォルダ」です。
なので、この中のファイルを漁るには”sudo fd”や、お使いのGUIのファイラーで隠しファイルをみえる設定にして漁らないと見つかりません
※と言いつつですね、Googleのヒットを見ていて思ったのですがネットのPCの評論家って分かってないくせに分かってないことを知らずにしたり顔で紹介文を書いている人が多いんですよね 基本はどこかのHPの受け売りなんてのはいい方で、「wineでおすすめするwindowsアプリ」に 1)wineでCrystaldiskinfoを勧めている。自分で試してもいないことを書いているのでしょうね。ファイルシステムを騙しているんだから正常には動かんでしょうよ。(実際うそぉ?と思ってやってみたが、やはりドライブ検知できなかった)。 2)さらにドライブ内の検索アプリだの(wine上だと検索は限定的であり意味がない)GIMPだのvlcだの(普通にlinux版がある。)など、全くイケてないこと記載している なんて所があった。技術系コラムニストなんて言ってもプロとは思えない無責任さだなーって思った限り。
●VAIO Pのクロスメニューバー(インスタント・モード)を使えるようにする
(XPなんて不要だ!とドライブを一掃してしまう前に以下のファイルを取っておくべし。
Windowsとのデュアルブート前提。)
オリジナルのVaioPのCドライブから
・InstantON ・・・隠しフォルダ。
・initrd.pam ・・・隠しファイル
・kernel.pam ・・・隠しファイル
をコピーしておけば移植可能。全部隠しファイルなので、隠しファイルをみえるようにしないとファイル操作できない。
●この状態でライブCDを作って、さらにある程度保存等ができるライブUSBを作る。
1)コントロールセンター>メンテナンス、でスナップショット(現時点でのOS状況をすべてバックアップする)
2)コントロールセンター>ディスク>ライブUSBメイカー、で起動USBを作成(容量が+10Gくらい余裕のあるUSBがいい)
3)起動後の最初の選択画面でF2⇒言語を日本を選択
F3⇒Tokyo
F5だったかな?⇒ぱーしすと、おーるを選択
F8かな?⇒保存
で、起動すると、いろいろ聞かれるけど全部でフォールトでもオッケーだと思う。
で、二回目起動からはこの設定が記憶されるのでこれである程度HDDを操作できるUSB起動のLinuxができた感じ。
起動可能なUSBを作っておくと、MBRやらなんやら壊れてブートできなくなったときとかにレスキューするのにずいぶん助かりますぞ
こんだけやっとけば、とりあえず普通に使えるんじゃないかな。